協会一号酵母(櫻正宗酵母)

 明治37年、政府は官立醸造試験所を設立し、 安全醸造・酒質向上を目的とし全国より優良な酵母を集めました。
 明治39年、当時醸造試験所の技師であった高橋偵造氏によって櫻正宗の酒母より分離されました櫻正宗酵母は、 その中で最も優れた酵母として選別され、日本醸造協会より“協会一号酵母”として全国に頒布されました。

酵母の顕微鏡写真
酵母の顕微鏡写真

 大正5年に試用されて以降全国に広まり、昭和10年まで頒布されていました。
 しかしその後は、醸造技術の変遷や戦争の混乱を経て、協会一号酵母は各地の蔵から姿を消し、 既にこの世には現存しない“まぼろしの酵母”であると思われていました。
 ところが近年、協会一号酵母が同協会に保存されていたことがわかり、 協会一号酵母は約60年ぶりに誕生の地・櫻正宗の蔵に“復活”しました。

 形態は大きな短楕円形の細胞が多く、まれに変形的な長い細胞もあります。 デキストリン・マンノース・ガラクトース及び乳糖をも発酵します。 醸造的特徴としては、性質強健、香気は平凡ですが高温に適し発酵経過は順調です。


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